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2011年 ALS患者・家族交流会の報告 出雲会場

11月 7th, 2011 | Posted by admin in 2011年 | 支部の活動報告

日本ALS協会島根県支部は、保健所と共同で患者・家族交流会を県内2カ所で実施しました。出雲会場では総会直後に開催し、遠く広島からは日本ALS協会広島県支部の徳安さんご夫妻も駆けつけて頂き、患者・家族8組が、療養環境などを議論しました。

  • 【日時・会場】2011年6月4日 15:00~16:00
    島根県出雲保健所(出雲市塩冶町223-1)
  • 【参加者】59人(患者・家族13、行政13、医療15、介護6、学生7、教育3、その他2)
  • 【プログラム】
    1. あいさつ 出雲保健所 村下伯所長
    2. 参加者自己紹介
    3. 患者・家族の情報交換
  • 【情報交換】
    患者の気持ち

    • ・昨年発症しそろそろ気管切開の時期になる。肺活量が40%以下となり苦しくなってきた。東北大の治験を早くして欲しいと思っていたが震災で遅れると思う。
    • ・呼吸筋のリハを日曜以外に行い効果がある。
    • ・連休や日曜もリハビリをして欲しい。
    • ・発症から17年。いろいろなところに参加でき幸せを感じる。
    • ・週2回の訪問リハなどいろいろな人の支えでここまで来られたと感じる。

    家族の気持ち~患者の気持ちになって~

    • ・在宅と入院が半々。1ヵ月入院できるか不安。
    • ・病室の患者は外を見られないが残念。見られる私はなんて幸せだろう。
    • ・患者は家にいるのが好き。1時間でも2時間でも家にいたい。病院という大きな組織にいることは不自由で好きではない。
    • ・365日ヘルパーさんに来てもらっている。3グループ交代制で。
    • ・加納先生の話に興味を持った。今後の課題を考えさせられた。ALSを理解して頂ける努力をしたい。
    • ・年に1回は外に出してあげたくて、7~8人の助けを借りて出る。
    • ・意思伝達装置を早く使えるようにして欲しい。
    • ・一つの風景を見ることが幸せ。
    • ・人の助けになるような話し合いもしたい。
    • ・在宅療養を助けてくれる人にとても感謝している。
    • ・口を動かして意思を伝えられるのが嬉しい。
    • ・家で見られることに感謝。1日でも長生きさせたい。
    • ・ALSの人は自覚症状を自分で示しにくい。定期的に診断すれば余病の早期 発見ができる。

    家族の気持ち~在宅介護の課題~

    • ・咽頭からのたん吸引は医療行為。でも家族はできる。いつになればヘルパーさんもできるようになるのか。
    • ・ヘルパーの仕事が分からない。法律でできないからといろいろ断られる。不自由を感じる。何ができて何ができないのか家族には分からない。

    アドバイス・意見

    • ・ヘルパーの吸引は研修と看護師との連携でできるよう制度が変わりつつある。ヘルパーさんについてはまだ課題。
    • ・法律での制御も必要。安全面とか。
    • ・ヘルパーの吸引の許可が得られるかどうかの話し合いなどが行われている。医療行為ができないのは心苦しい。してあげたいが責任もあり要望に応えられない。もう少し時間がかかるのでは。
    • ・老人ホームでは研修を終えれば看護師との連携でできるようになりつつある。
    • ・在宅でのヘルパーさんへの対応が課題。
    • ・今後情報提供や意見交換していきたい。
    • ・医療行為はできないがヘルパー協会でも近いことができないかと話は出ている。
    • ・苦痛を取ってあげたい気持ちはある。

    (編注)

    • ・「介護職員等によるたんの吸引等の実施」について、平成24年4月に介護保険法の一部を改正する法律が施行され、一定の条件の下において介護職員等がたん の吸引や経管栄養の投与等の一部医療行為が実施できるようになります。なお、現在気管などからのたん吸引ができるヘルパーなど介護職員等は、「みなし」と して吸引を継続できます。
    • ・現在でもヘルパーなど介護職員等は一定の研修を受ければ吸引できます。

    災害時、もしもの時にどうするか

    • ・入浴中に呼吸器が止まった。出雲から松江まで取りに来いと言われ、間に合わないと思ったが、医師が電源を入れ直してくれて復旧した。公共機関で用意して欲しいがまだ何もされていない。呼吸器の業者が出雲にもいて欲しい。
      →呼吸器の設置は病院より消防署に置いた方がよい。呼吸器を申請するので何にでも使えるものを1台置いてもらえるよう提案したい。
    • ・災害時の呼吸器の対応はどうなっているか。
      →まず消防に連絡。救急車やヘリには積んである。
    • ・呼吸器の会社がいないからと断られた。
      →規則を変えるしかない。
    • ・10年以上ヘルパーさんの手助けで在宅を続けている。今朝のような地震のようなときに不安を感じる。ヘルパーさんのみの時にヘルパーさんへの負担が心配。迷惑がかかるのが心配。行政の支援が欲しい。災害時の行政の対応を知りたい。
  • 【交流会を終えて】
    貴重な場を提供して頂き、準備にご尽力頂いた保健所の方々を始め、大勢の学生さんや、医師、看護師の方々、ケアマネさん、難病研究所の方にもお越し頂き、ありがとうございました。
    実り多い交流会でしたが、総会がおしたために時間が足りなくなり、発言機会が少なくなり申しわけありませんでした。
    なお、患者・家族の名簿をお配りしました。今後の交流や情報交換にご活用下さい。
  • 【御礼】
    この度の交流会では、準備段階から保健所に多大な協力を頂きました。島根県立大学と島根リハビリテーション学院の学生さんには、当日の会場準備や交流会の記録で大変お世話になりました。お世話になりました関係各位に対し、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

編集人:日本ALS協会島根県支部 谷田人司
2011.10.26


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