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令和4年度(第24回)支部総会の報告

7月 25th, 2022 | Posted by admin in 2022年 | 支部の活動報告

当初の予定

【日時】 7月18日(月・海の日) 13時~16時

【場所】 いきいきプラザ島根403研修室 (松江保健所)

新型コロナウイルス感染症の終息見通しが立たないため、書面表決を行う

  1. 支部長挨拶  景山敬二
  2. 一般社団法人 日本ALS協会会長メッセージ  恩田聖敬
  3. 議案審議
    • イ)第1号議案 令和3年度事業報告
    • ロ)第2号議案 令和3年度会計報告および監査報告
    • ハ)第3号議案 令和4年度事業計画(案)
    • ニ)第4号議案 令和4年度予算(案)
  4. 表決結果

■支部長挨拶

 新型コロナウイルス感染症は終息の見通しさえ立たず、三年連続で書面表決での支部総会となってしまいました。

 ALSは知覚や感覚は健在なのに全身が不動となる何とも理不尽な疾患です。治療法はないものの、呼吸器療法など対処法は確立しているので罹患しても生き続けることはできます。しかしストレスが多いため、「何のために生きているんだ?」と常に考えてしまいます。穏やかな療養生活を送るには、ALSの理不尽さにどう折り合いをつけるかが大事だと思うのです。ただ、その折り合いをつけることがなんとも難しいのです。なんだか抽象的な話ですみません。

 ALSの特徴として表情筋のマヒによる『強制泣き』や『強制笑い』といわれるものが顔に出ます。またそれとは別に感情を抑えきれなくなる『情動制止困難』があります。喜怒哀楽すべてが大げさになり、含み笑いや忍び泣くことができません。テレビを観て、ちょっとしたことで満面の笑みになり、健康な人には場違いにも見える感動で涙を流します。

 もっとも顕著に表れるのが『怒り』です。私たち患者は何をするにも他人の手を借りねばなりませんが、伝えたいことが伝わらないときや相手が理解しようとしないときにはひどく哀しくなり、哀しみはやがて怒りへと変わっていきます。このことが「ALS患者は気難しいし怒りっぽい」と受け取られ、敬遠されることにつながります。『情動制止困難』は意外なことに医療職でも知られていません。全身が動かないのに心だけが激しく揺れ動くのです。何とも皮肉な話です。どうかALS患者と接するときは、相手が怒っていても本人が言っているのではなく、病気が言わせていると思っていただけると有難いです。

 病歴が長くなると、どうやって体を動かしていたのさえ思い出せなくなります。たとえばリハビリで「手を握ってください」と言われても、元気な時にどうしていたのかと思うのですね。元気なころは意識しなくても動いていたのに、今は意識しても動かないのです。そんな自分に常にモヤモヤし、イラ立っているのです。その心情を理解してもらえると嬉しいです。

 最後になりましたが、皆さまも感染予防に十分お気を付けください。

令和4年7月18日
日本ALS協会島根県支部 支部長  景山敬二


■一般社団法人 日本ALS協会会長メッセージ

日本ALS協会 島根県支部
令和4年度 支部総会開催にあたって

 島根県支部の皆様、総会の開催誠におめでとうございます。

 このたび、令和4年5月28日の社員総会、翌日の理事会にて日本ALS協会会長の重責を拝命致しました岐阜県の恩田聖敬と申します。

 ALS歴8年半、人工呼吸器をつけて間もなく4年となります。年齢は44歳でALS界では若輩の極みだと思います。そんな私が諸先輩方を差し置いて会長を務めさせて頂くことに大きな責任を感じております。

 さて改めて申し上げたいのは、今回の役員改選に向けて、私は理事及び会長を見据えて準備してきたということです。約2年ほぼ全ての理事会を傍聴し、地域間格差研究会のメンバーも務め、企画調査部会のメンバーも務め、日本ALS協会の活動を自分なりに見つめて来ました。そして役員選考委員会に会長立候補の自薦文を提出しました。その中で協会改革案を述べていますが、私は協会をより良く変えるために立候補しました。

 私が掲げる改革の柱は以下5項目です。

  1. 開かれた組織―あらゆるコミュニケーション不足の解消
  2. 全ては患者・家族のためにの徹底
  3. ALS協会以外の社会的弱者との連携
  4. 社会の中の歪んだALS観の払拭
  5. ALS協会が出来る社会貢献の実施

 これらのことを新任理事の皆様及び各支部の皆様のご理解を得ながら一つずつ実現していきたいと思います。私も岐阜県支部長兼務なので支部の立場もわかっているつもりです。けれども全ては患者・家族のためにの視点合わせさえ出来れば分かり合えると思っています。皆様からの対話をお待ちしております。どうかよろしくお願い致します。

 さて、世界は極めて不安定な局面を迎えております。戦争、エネルギー危機、気候変動、絶滅危惧種など地球レベルの問題が山積みとなっています。

 一方で我々ALS患者・家族の生活は今日を生き抜くのが精一杯の方がたくさんおられます。私と家族も発症から現在に至るまで数々の生き地獄を体験してきました。今、私が生きてられるのは諸先輩方の弛まない活動の賜物です。

 今後、我々の生活を益々豊かにするには活動を続けることが不可欠です。他人任せにはしたくなく私は会長に手を挙げました。

 日本ALS協会に必要なのは対話と協調です。日本ALS協会の設立目的は定款に以下のように記されています。「当法人は、全会員が力を合わせて筋萎縮性側索硬化症(以下「ALS」という)と闘い、ALS 患者が人間としての尊厳を全うできる社会の実現を目指すと共に、ALS に関する社会啓発、ALS の原因究明と治療法の確立のための研究助成、患者の療養環境整備等を行うことによって、ALS 患者・家族及び国民の医療及び福祉の向上に寄与することを目的とする」。

 我々は全会員が力を合わせてALS患者・家族及び国民の医療・福祉の向上を目指すのです。我々は国民目線で活動して社会を変えます。

 皆様の行動を大いに頼りにしております。どうかよろしくお願い致します。

令和4年7月18日
一般社団法人 日本ALS協会
会長 恩田聖敬
(おんださとし)


■表決結果

会員総数 26名(令和4年5月1日現在)

 返信総数 18通

議案別の承認数

 承認する承認しない
第1号議案 事業報告18
第2号議案 会計・監査報告18
第3号議案 事業計画(案)18
第4号議案 予算(案)18

 皆様のご協力のお陰をもちまして、過半数の表決返信をいただき、日本ALS協会島根県支部 令和4年度 定時総会は無事成立しました。
 ありがとうございました。
 また全議案が承認されましたので、審議資料の事業計画(案)・予算(案)の(案)をお消しください。
 引き続き、よろしくお願いします。

支部事務局


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